オルトロスの犬(TBS)

地獄の番犬で有名な「ケルベロス」(3つの頭をもつ犬)の弟のオルトロスから
このドラマタイトルが作られている。(弟は2つの頭をもつ犬で このドラマの
設定にもなっている)それらしい名前をギリシア神話などから持ってくるのは
よくあることでそのこと自体は悪くない。
 しかしこのドラマ内容がとにかく醜いのである。どうも製作者は海外ドラマを
意識して 複雑なストーリーがからみながら展開がスピードアップしていく
24とかプリズンブレイク HEROとかを目指していたようであるが結果は見ての
とおり散々な出来になっている。
元凶は稚拙な脚本だと思われるが、スピード感のある展開なだけに
逆にアラが目だって突込みどころ満載なドラマになっている。

  1. 伏線にしてる部分がもろバレで何も意外性がない
  2. リアリティがなさすぎる
  3. 演出がだめすぎる

下放送ずみながらも「第8話 最終回 前編より」具体的なポイントを記す
1に関して “神の手”の竜崎と“悪魔の手”の碧井は実の兄弟であることが
あかされる教会のシーンの直前に 碧井が母親と携帯で話をしていて、母親が
「実は重大な話がある」と切り出したところで(これが伏線)碧井が 急いで
いるからという理由で話を終わらせるところが もう丸わかりというかダメな
んですね。不可抗力とか 聞かれてはまずい第三者が会話を邪魔するんなら
説得力は少しはあるんですが この描き方だと 「続きはWEB」でじゃないで
すが 暗に 「この秘密は 次の見せ場でわかりますよ」って言ってる
ような印象をうけてわざとらしいのです。
2に関して(六角精児)扮する二宮健ですが 潜入操作のプロといった風情なら
まだしも 小心な事件屋みたいな設定なんです。そしてこいつが 舞台となる教会で
会話を盗み聞きしたり ダイナマイトの起爆装置を摩り替えたりするんですが
こんなにオーバーアクションで何日も前からばたばたと出入りしているのに
竜崎とか神父とかいっさい気がつかないんですよ。
しかもこのダイナマイトが大映ドラマにでてきそうなわざとらしくでかい三角型に
何本もたばねた奴で(コントの小物ですか!?)
3に関して ついにダイナマイトが爆発し 教会も粉々になって救急車で竜崎 碧井
神父が病院に運ばれえるシーン。竜崎 碧井が搬送されている途中、竜崎が瀕死の
碧井を 自らの怪我を押して 神の手で治癒するんですが 治癒したあと 搬送して
いた救急隊は 碧井だけ 搬送して 竜崎は その場に放置してそのまま走り去って
いくところ。な なんでこの人たちは職場放棄するんだ!?その後 今までできないと
されていた自分の怪我を 自らの神の手で治癒する 割と重要なシーンがはいるん
ですが この状況にするために きみたち救急隊は 怪我人を放置して走り去ったわけ
なんだ。ハハーンとしか思えないいっさいのリアリティのない演出になっていました。
しかも爆心にいたはずの神父も怪我はしているものの。体がばらばらになっている
わけでもなく....あの教会を粉々にした爆発力に耐える強靭な肉体の持ち主なようです。
と いったように1話分見ただけでこれでは 最終回がある意味楽しみではありますなぁ。